あくしょん!

ちゅうにびょうてきなあれ

【陰キャ先生No.13】11月の悪魔

11月。

それは教室や学校が荒れる可能性を秘めた月です。

 

なぜか?

大抵、運動会や音楽会がされますが、丁度それらの行事が終わる時期だからです。

ではなぜ荒れるのか。

 

その答えは目標を見失いがちになるからです。

 

1.子どもの目標

子どもたちは一生懸命毎日を過ごしています。

例えば音楽会。

学校によっては毎日練習時間が時間割に組み込まれるということも少なくないでしょう。

毎日の練習は最早ルーティーンとも言え、気持ちの切り替えに、或いはモチベーションの維持に一役勝ってくれているのではないでしょうか。

そういった一定のリズムが、本番の終わりによって消え去ります。

喪失感とでもいうのでしょうか。達成感もあるでしょうが、時間に追われて練習することもなくなるので、何かを考える時間や友達との交流の時間が一気に増えます。

昔であれば「気の緩み」と表現する人もいると思いますが、何かに割かれていたリソースが空白になると、その空白を埋めようとする傾向が見られます。

このとき、子どもたちは「ちょっとくらいいいかな」という思考に無意識に流れがちになります。

「しっかりしろ!」「いつもの君はどこに行った!」なんて言っても、心の動きなんて子ども達が完璧に制御できるはずがないのです。

大きな行事のあとは特に、子ども達の様子をしっかりと見つめることが必要不可欠です。

 

2.教師の意識

子ども達が目標を失ってしまった時、教師はどうすれば良いのでしょうか。

私ならこうするかな、ということを以下にまとめてみました。

 

①新たな目標を設定する

目標がなければ、新たに目標を作れば良い。

クラス全体でチャレンジできること…なんでも良いです。

九九のタイムアタック、漢字テスト100点、小作文、縄跳び等、チャレンジすることを意識した目標を設定してあげましょう。

もちろん、急に「やるぞ!」と押し付けるのではなく、必然性を持って提示出来れば尚良いですね。

 

②隙間時間の活用方法を考えさせる

時間があるから余計な行動をする。

であれば、その時間を成長の方向で活用できるよう方法を模索するということも考えられます。

学級活動や道徳の時間に、より良いクラス作りをするにはどうすればよいか、と言ったことを考えるシーンを作ると良いでしょう。

 

③いっそのこと、荒らす

自信があれば、見ていないところで荒れると困りますが、見ているところで計画的に荒れさせるという手もあります。

一見、対症療法のようにも聞こえますが、教師の目が届く範囲でトラブルを寝かせ、爆発しないうちにテコ入れをする。

子ども達は楽しいことばかりではなく、幾度となく友人関係において困難にぶつかります。

乗り越えられる場合もありますが、消化不良で火種を残すことも少なくありません。

その消化不良を取り除く期間として位置付けることもできるでしょう。

 

大人の見ていないところで転ぶと、子どもは自分なりに立ち上がります。

それが成長につながる良い方向への立ち上がりであれば問題ありません。

教師の役目の一つには成長を支援する、ということがあります。

上手な転び方を覚えさせてやれたら、次はもうちょっとマシな転び方ができるでしょう?

手助けできるうちに、困難に出会うことも、悪いことではありませんよ。

 

ただし、自分の腕を過信しすぎないようにしましょう。

 

 

 

といった具合に、書いてみました。

これらが正しいことと言い切ることはしません。

情報を鵜呑みにしてそのまま付け焼き刃で実践するのではなく、計画性を持って子ども達と接していくことが必要でしょう。

 

 

おわり